臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

トラウマってどんなことだろう?

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今回はトラウマとはどんなことかについて説明したいと思います。


トラウマになる出来事は、どこにでもあります。誰でも日常的にトラウマを抱える可能性があり、特に特別なことではないと私は思っています。

虐待、いじめ、,身体的・性的犯罪の被害(強姦、ストーカーもそうですね)、交通事故、施設にあける火事や事故、地震や台風などの自然災害、最近では熊本地震などもトラウマのきっかけになるでしょう。

このようなことは、ニュースでもよく取り上げられ、そこに心のケアのために臨床心理士やスクールカウンセラーがすぐに配置されることは関心のある方はご存知でしょう。



虐待も 本当に多くて、次の虐待の連鎖になったり、心身症のような形になったり、摂食障害になったり、うつになったりと、さまざまな精神症状として現れてきたり、さらには、非行とか、犯罪につながることもよくあります。長期的に虐待を受けた人の人生は本当にすさまじくて、外の世界が怖くてお風呂の中でほとんど暮らしている人、一人で家にいることができなくて眠くなるまで外で歩き回っている人などの話を以前また聞きですが、聞いたことがあります。それが何十年単位で続いているのです。


そしてあまりニュースなどで表面化しないですが、


トラウマ体験の中でも、虐待、DVとまでいかなくても、親子関係、夫婦関係、恋愛関係、家族関係、親友など、身近な自分を支えてくれる人、守ってくれる人、信じている人との人間関係の中で起こるトラウマ経験や、相手に騙されたり、裏切られたり、暴力によるトラウマ経験もかなり、心理的に有害な影響を与えます。


DV(これは、最近では女性ばかりでなく男性が被害者であることも増えてきました)虐待ばかりでなく、毒親に育てられた人たちも小さなトラウマが山のように積み重なっています。自分が信じている人の裏切り、嘘、精神的・肉体的な暴力、いじめ、パワハラ、セクハラ、モラハラなどあらゆるハラスメント...今書きだしているものは一部に過ぎないでしょう。

ハラスメントにあった方の症状も大変です。不眠、食欲不振、フラッシュバック、頭痛、吐き気、怒り、そして自分がその中で適応できなかったという自責感ってもたないでいいことにも関わらずいじめと同様ものすごく強いです。ハラスメントやいじめに遭った人は自分も悪かったのではないかとう感覚に常に責められています。



こうしたトラウマは、時間の経過だけで癒えないものが多く、じわじわと長期にわたりその人の人生に影響を与えて生きづらさになっていきます。慢性的に頭痛などの心身の不調を抱えたりします。


人間関係でのトラウマは、他人からの見れば、「そんなこと気にしなくても大丈夫じゃないの」、「誰でもあることだよ」「受け取り方が悲観的なんじゃないの」「何かの勘違いだよ」、「あなたがこころが弱いからだよ」ということもたくさんあるためにとても理解されにくいことがよくあります。周囲は責めないことが本当に大事です。


トラウマは人であれば誰しも抱える可能性があるもの、こんなことは大した事ではないなど、周りからの主観的な価値観や判断基準によって決めるものでは決してないのです。あと、よくあることですが、こんなことで傷つく自分がおかしいとと本人が自分の心の傷を無視してしまっている、気づいていないこともあります。

加えて、見逃されやすいのですが「恥」と感じることもじつはトラウマが関連していることが多いのです。

トラウマになるのではないかと思われる体験をした後に


・追体験(フラッシュバック)
単純に嫌な感情を思い出すのではなく、死の危機を感じるほどの強い恐怖心が思い浮かぶ

・回避
トラウマによる恐怖心が抜けずに、無意識にトラウマに関する出来事や場所を避ける行動です。また、回避するだけでなく、忘れようとする傾向も見られます。

・過覚醒

睡眠障害やイライラ、集中力がない、何事にも過剰に反応・警戒するなどの症状

数か月たっても上記のような症状が続き、悪化するような場合は、PTSDの診断基準に適合するとPTSDと診断されます。


そして東日本大震災以後よく言われるようになりましたが、ある程度治るまでトラウマ体験を呼び起こすようなニュースや映画は見ないことです。呼び起こすような場所、人もできるならば避けることができるならですが、避けたほうがいいでしょう。
ニュースなどいいことは流していないほうが多いのですから、危ないと思ったらテレビのチャンネルを変えることです。

こうして書いてあるとこれもトラウマあれもトラウマと思うことばかりと考えられることばかりだと思われるでしょうが、自分の人生を振り返ってトラウマがあるかないかという観点から見直してみることは生きづらくなっている方のこれからの人生のためにとても大切なことです。ここまで、書いたことを参考に考えてみてください。

何かわかりにくいことがありましたら、コメントでもメールでもお問合せください。

トラウマの治療についても今度説明しようと思います。


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