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うたたね日記20176

臨床心理士です。私の趣味やら日々のことについて書いていきたいと思います。

家族という重し

私も普通の人間ですから、相談者には、以前のブログで引用した吉田山田「日々」の歌http://kokorogreeenroom.blog.fc2.com/blog-date-201407.html#entry39のようにいろいろ家族同士でぶつかることはあっても、裏切ることがあっても、最終的には家族でよかったねというところになっていければいいなと思っています。

でも、初回で見立てる中で、どうしても家族から心理的、物理的に距離を置く、時に縁を切った方が相談者の幸せだなというケースに出会います。あるいは、相談者が相談に来た時点で、意識的でなくとも家族から解き放たれたいと願っていると思えます。もちろん、相談者は、様々な精神的症状で苦しんでいますが。

そのような病理のある家族は、これまで日常的に、私たちはあなたの面倒をこれだけみてあげてるでしょ!私は、俺はこんなに辛い状況なんだと泣き落としにかかる、おまえはなんと自分のことばかり考えて、薄情な人間なんだという威嚇などのメッセージを伝えて、相談者に罪悪感という重しをつけてきましたし、現在進行形で、重しをつけ続けます。相談者が勇気を出してお母さんと対決して、お母さんが少し重しをつけるのを止めたと思ったら、今度は兄弟が足を引っ張ろうとすることもあります。家族は自分たちの病理に気づくことはあまりありません。

治療者は、それをひとつひとつ相談者が自分の手ではずしていけるように援助し、そして、相談者がだんだん強くなってくると重しをつけようとする家族の動きを拒否できていくようになります。家族は相談者が拒否すると見捨てるという態度に出てくることもありますが、治療者のしっかりとした支えがあれば大丈夫です。その時には、様々な精神的症状からも解放されていき、最終的に、自分の本当の幸せのために生きていくことができるようになっていきます。

ただ、そんな中にもわずかですが、家族の病理にわたしのアプローチでは、また、私の強さでは対応できないなと判断せざるを得ないことがあります。臨床家としての限界をみることがあります。そういう時は、できるだけ早期に他の治療者につなげています。

(この記事は相談者さんたちの協力もあって、書いています。)

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