臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

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震災が起きたら、原発事故が起きたら、戦争が起きたら、どうなるのだろうという恐れはかえって人一倍強い。
身近な人を失った人たちへの援助をきちんとできるのだろうか?そばで他人が死ぬ場面を見た人の援助をできるのだろうか?家や財産を何もかも失う人への感情にきちんと向き合っていけるのだろうか?それを災害が起きるたびに自分に問う。

よく言われる言葉がある。臨床心理士だから、そんな悩み解決できるでしょ、と。それは、大きな誤解である。自分自身の無力さは、東日本大震災の時に十分味わった。


robinの散歩をしながら、悲しくなる

robinというのはうちのカウンセリングルームの看板犬です。トイプードルです。看板犬ですが、相談者を癒す存在というよりも、相談者さんたちが来てくれてうれしくてうれしくて、robinが相談者さんたちに癒やされているというのが、本当のところです。

robinは当たり前のことですが、お散歩が大好きです。私が着替えを始めると、お散歩に連れていってくれるのかなと目をきらきらさせて、私のことをずっと観察しています。

だから、毎日散歩に連れて行きます。カウンセリングルームにこもって仕事している私にとっても丁度良いリフレッシュです。

でもね、ある日よたよたしている犬に出会いました。犬も今は長生きしますからね。認知症になっていたり、目が見えなくなっていたり、耳が聞こえなくなったりしている犬も多いです。


その犬は、甲状腺がんでした。私はこちらC市に2年前に戻ってきたのですが、ここは2011年の東日本大震災による原発事故で4年前、ホットスポットとなったところ。その飼い主さんはこう話してくれました。「首のところがはれているから、おかしいと思って獣医さんに連れて行ったら、甲状腺がんだと言われたんだよ。獣医さんが言っていた。最近甲状腺がんになっている犬がよく来るって。」


犬はね。一番地面に近いところで動くでしょ。鼻先くっつけて、地面をかぐし、一番初めに異常が起きてもおかしくないんだろうね。


「今は、免疫力を高めるために肉買ってきておいしいものを食べさせているんだ。それぐらいしかできないからね。」おじさんは、辛そうに言いました。


その話を聞いてから思う。robinを散歩させることはrobinにとっていいことなのだろうか?robinが地面を嗅ぎまわって散歩しているのを見ると怖くなる。早く死んじゃうんじゃないかなと不安になる。robinにとっても私にとっても楽しい散歩が違うものになってきた。



robinが将来甲状腺がんになったとしても、放射能との因果関係は立証できないのだろうが、その時、毎日散歩をさせた自分を責めるのだろうか?

そして、このことは、やはり、低い位置にいる乳幼児に今度は影響が出てくるのだろうか?

そんなことを考えるこの頃です。
(これは、昨年の記事です。)




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2016/02/20 (Sat) 07:32 | EDIT | REPLY |  

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