臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

発達障害

近年、社会では、発達障害への理解が進んできました。発達障害に対する認知は一般の人の中に高まってきていて、障害を受け入れそれぞれの子供に合う教育を受けさせようという動きはかなり見られています。

しかし、障害という言葉にわけのわからない不安を覚えるため、うちの子供は、普通の子供と何か違うと言う感覚、育てにくさを抱きながらも見なかったことにしようというので支援が遅れ、子供の大事な1日1日が過ぎてしまっているということも少なくありません。子どもの障害の受け入れがたさから支援を受けるチャンスを逃してしまうこともあります。

お子さんにこういうところは見られませんか?
繰り返し繰り返し忘れ物をする、人との距離感がわからない、繰り返し繰り返し覚えてもすぐ忘れてしまうために成績がいっこうによくならない、衝動的であるために悪いことをしてしまい、先生、保護者からこっぴどく怒られるがまた同じ悪いことをしてしまう、授業に集中できない、友達に乱暴なことをしたり、言ったりする。教室を飛び出してしまう。文字を読むことが苦手、算数ができない、体育などで体の動かし方がぎこちない。手先が不器用、かたづけができない。順番やルールが守れない。一方的に話す。相手の気持ちがわからない、手順通りでないと気がすまない、大きな音に耳をふさぐなど。


子どもたちがこれを教室でやったらどうなるか、繰り返し叱られて、でも理解できないのでまた同じことを繰り返してどんどん自信を失っていきます。自分はだめだと思います。いろいろなことを身に着けることもできません。家庭でも同じです。友達関係もうまくいきません。適応できないことから、登校渋りや不登校になることもあります。あるいは、生徒指導の必要な子供として見られるようになったりします。


発達障害は一生発達しないのではありません。発達の仕方が通常の子どもと較べて偏りがありますが、周りの支援、対応の仕方によって、どのくらい伸びるか非常に差がでてきます。

子供の現状と直面するのは、かなりきついことはよくわかります。しかし、それを親も子供も受け止めることで得体のしれない不安から解放され、どうしたらよいか見えてきて、新たな一歩が踏み出せるのです。その子にあった教育が受けられ、親御さんもしかるだけの対応から解放され、この子にはこういう対応をしようという工夫の仕方がわかるのです。

周囲がそのこどもを理解するためのひとつの手立てとして心理アセスメントの結果を利用することが今一番よいと考えられています。子どもが得意なところ、苦手なところがわかり、どうしたら勉強がしやすくなるかを知るためのヒントをえることがかなりできるのです。

検査は他の子供との差だけでなく、その子供の中での凸凹、得意なこと苦手なことをとらえることです。その結果によってどう対応したら、どう支援したらよいかわかってきます。

アセスメントを受けることは、親御さんも本人も相当な決意と、勇気が必要です。でもそれはその子の人生がそれから始まるといっても過言ではありません。

その子供に合わせたサポートを得、子供のニーズが満たされ、生き生きとくらし、そして将来大人になったら自立してほしいと願います、そのためにはひとりひとりの特性や状態に応じた適切な支援が必要です。

早期に診断を受けることは、親が子どもを客観的に知ることができ、子どもの成長を専門家のサポートとともに見守っていくことに役立ちます。

もし、ご自分のお子さんが発達障害でないかと思ったら、育てにくさを感じていらっしゃったら、学校の先生、児童相談所に相談してみてください。適切な機関を紹介してくれると思います。スクールカウンセラーも利用したらといと思いますが、発達障害に詳しいSCとそうでないSCがいるので気をつけてください。



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