臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

子どもの安全基地


子供が安心できる、守られていると感じることはその後の成長を促すうえで必須です。

今日は子供の基本的安全感というものはどうやって形成されるのか改めて振り返ってみました。

人が、人格形成の上で必要なものとして、エリクソンは第一段階の乳児期(0歳~2,3歳)の発達課題として「基本的信頼感」をあげました。お母さんが信頼できるということは、それを通して世の中の人を信頼するという「基本的信頼感」が育つのです。

「基本的信頼感」はその後のその人の人生の基盤となるものです。

ボウルビィの愛着理論から見る立場では、乳児期に母子間の愛着がしっかり形成されることが必要としています。母親の適切な関わりは、乳児が働きかけるとお母さんは応えてくれて、自分は安心できる、自分は周囲に温かく受けいれられているのだという安心感をもたらします。
(補足しますが、基本的信頼は母親のみとしか形成できないものではなく、父子家庭のお父さん、母親を含む複数の人でも可能です。)

もし、不適切な関わり方が続くと人への不信感、外界への不安へと将来にわたってその漠然としたマイナスの感情をひきずっていくことになります。


近年はこの基本的信頼感、安全基地を乳児期に持てる体験が少なくなっていて、いろいろな不適応行動や精神症状を訴えられる方が増えています。また、年齢は一人前の大人なのに社会的に成熟していない青年や大人はたくさんいます。

子育て中のお母さん、お父さんこの時期は大切な時期です。共働きで時間のゆとりもない方も多いでしょうが、どうぞ、この時期に大切に子育てをなさってください。

そしてカウンセリングというのは、この時期に十分適切な愛情をもらえなかった人に基本的安全感を与え、学校や社会に送り出す準備をする場でもあるのです。

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