ちょい悪おじいさんと小学生の絆を描いた映画「ヴィンセントが教えてくれたこと」

不良おじいさんは確か役の上では1948年生まれ。わけあり小学生は12歳です。シックスセンスの主役の男の子にどこか似ていました。
おじいさん役のビル・マレーは随分昔のゴーストバスターズの主役だった人。いい味だしてます。偏屈な悪じいさんという役どころ。
オリバーは天才子役と言われています。演技という感じ全くしないです。
アメリカでたった4つの映画館の上映から、スタートした映画だそうです。 4週間後には公開映画館の数が2500にもなった話題の作品です。
映画の宣伝として言われていること以外、できるだけねたばれのないように書きます。
(でも、少しねたばれになるかも?)
この不良おじいさんは、性格は偏屈で、タバコはパカパカ吸うは、部屋はごみ箱みたい、酒も片時も離さない、競馬はやるわ、かけ金すってばかりで、アーこれで借金があったら、おしまい。アルコール依存、ギャンブル依存決定だわと思っていましたら、借金取りにも追い立てられていました。治療的観点から見るとすごい難治ケース!
でも、この映画は、依存症の治療のお話ではありません。
映画の冒頭から、ベッドシーンで
売春婦も出てくるので、あれ?これ、ヤバイ映画だったっけ?私来るところ間違えたのか?とかなり疑いました。それで、売春婦はおなかが大きいときてる。
12才の小学生オリバーは頭はいいけど、ひ弱ないじめられっ子。悪そうなにくたらしいいじめっ子も登場。オリバーのお母さんは離婚寸前。すごい太ってる。親権問題で真剣に悩んでいます。お父さんは浮気性。訳ありのひとばかり出る。
ふとしたきっかけから、ヴィンセントはオリバーの面倒を見ることになるのだけれど、不良ジジイなので、変なことばかり教えて、小学生が出入り禁止のところへ連れまわす。
世のお母さん方、こんなこと!と眉をひそめますよ。
いつもの世の中だったら、お近づきには決してならない方たちが登場して、ありえないと思うのですが。。。。
そんな中、オリバーは賢明で純粋な視点から周りを見ていきます。
最後はね、いいですよ! 笑って泣けて温かい気分になれる映画です。
人間お互いどんなに凸凹同士でも通じ合えるものがあるんでないかと思えます。
日常、私達は自分の価値観とか社会規範だとかで動いているから、ご近所でもこの人ヤバイかなあと思うと避けてしまいますよね。
でも、そんなものもしかしたら自分の偏見かもしれない、相手の素敵なものが見えていないのかもしれない。
今度会ったら「こんにちは」って言ってみようかなと人間に対する自分の価値観をもう1度見直そうかなと思える映画でした。