臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

岩手中2自殺を防げなかった原因は何か?

昨日の毎日新聞 7月25日(土)17時37分配信 の記事です。

岩手中2自殺:矢巾町教委「昨年いじめゼロ」報告を修正へ

 岩手県矢巾町の中学2年、村松亮さん(13)がいじめを苦に自殺したとみられる問題で、町教育委員会は、村松さんが通っていた中学校がいじめの認知件数をゼロと報告していたのは不適切だったとして、報告数を修正する方針を明らかにした。

 いじめの件数について、同校は昨年からゼロ件と町教委に報告していた。しかし、今回の問題を受けたいじめに関する調査で、村松さんは1年生の時からいじめを受けているとみられることから、これまでに報告していた認知件数を修正。文部科学省が取りまとめているデータに、今回の調査結果が今後反映されることになった。

 一方、同校では24日、1学期の終業式が開かれた。校長は生徒に「今回のことで不安に思わせたりして、みなさんに申し訳ない気持ちでいっぱいです」と陳謝。「かけがえのない自分の命について、正義について、もう一度よく考えてください」などと呼び掛けた。【春増翔太、近藤綾加】




毎日ジャーナルより 社説です。

<社説>中2男子の自殺 SOSを阻んだものは

2015年07月13日
 岩手県矢巾町(やはばちょう)の鉄道で中学2年の村松亮(りょう)さんが自ら命を絶った。
 亮さんは学校でいじめられ、暴力を振るわれた。担任教師と交わす「生活記録ノート」でつらさを繰り返し訴え、死も示唆していた。
 その「SOS」は担任のところでとどまり、情報を共有できなかったと学校側は言う。学校もいじめ防止対策組織が事態把握に機能せず、調査の手抜かりも指摘されている。
 だが、問題はそこにのみあったのだろうか。「課題の抱え込み」や「言い出しにくい」風土も横たわっていないか。深く掘り下げ、徹底した検証が必要だ。 相次いだ深刻ないじめ事件を受け、2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」は、早期発見と連携した対応を主眼にしている。
 子供が孤立無援のまま追い詰められないよう、学校に対策組織の常設を義務づけ、情報を共有し、場合によって警察との連携も求めた。
 しかし、教師個人が抱え込んでしまう傾向がなかなか改まらない。
 例えば、東京都教育委員会の昨年の調査では、公立の小中高校で、いじめに学校の対策組織が取り組んだケースは20〜25%にすぎない。多くは担任が個別に対応していた。
 全体で情報共有しにくいいじめ問題の背景には、いじめ発生が、学校や教師のマイナス評価になるという受け止め方もあるといわれる。 このため文部科学省は12年、いじめを早くに見いだし、隠さずに対応した学校をむしろ高く評価するよう都道府県教委に通知もしている。
 しかし、そうした考え方が徹底されているか。文科省の集計では、13年度に全国の学校で認知されたいじめは18万6000件近くに上るが、地域で発生度合いに大きな差異があり、とらえ方のばらつきを映しているようだ。今回の中学校も、いじめはないことになっていた。
 担務が多岐にわたり、教師が多忙な実情も見る必要がある。
 文科相の諮問機関、中央教育審議会は、多様化する学校の課題に対応するため、福祉の専門家であるスクールソーシャルワーカーなど幅広いスタッフも連携して当たる「チーム学校」構想を打ち出している。いじめはそうした対応が最も必要な課題の一つである。期待したい。
 だが、その大前提は、いうまでもなく、学校も地域社会も含め、いじめに対し「傍観者」にならないことだ。亮さんは「生活記録ノート」に<誰一人いない世界に一人ぼっちになったようなかんじ>と書いた。
 13歳の少年が抱いた孤立無援の絶望感を改めて思い、「SOS」に反応できなかった痛恨の教訓を、着実に生かしたい。

http://mainichi.jp/journalism/listening/news/20150713org00m010001000c.html


この社説では以下の問題提起をしている。

「SOS」は担任のところでとどまり、学校は情報を共有できなかった、学校もいじめ防止対策組織が事態把握に機能せず、調査の手抜かりもあったとのことだが、問題はそれだけではない。

○「課題の抱え込み」や「言い出しにくい」風土というものがあるのではないか。
 なぜなら、教師個人が抱え込んでしまう傾向がなかなか改まらないからだ。

 例えば、東京都教育委員会の昨年の調査では、公立の小中高校で、いじめに学校の対策組織が取り組んだケースは20〜25%にすぎない。多くは担任が個別に対応していた。

 ○全体で情報共有しにくいいじめ問題の背景には、いじめ発生が、学校や教師のマイナス評価になるという受け止め方もあるといわれる。 

文部科学省は12年、いじめを早くに見いだし、隠さずに対応した学校をむしろ高く評価するというのだが 果たして そうした考え方が徹底されているだろうか。文科省の集計では、いじめの認知件数に地域で大きな差異があり、文部省の考え方のとらえ方のばらつきを映しているようだ。今回の中学校も、いじめはないことになっていた。
 
○担務が多岐にわたり、教師が多忙な実情も見る必要がある。


「学校も地域社会も含め、いじめに対し「傍観者」にならないことだ」このことを忘れてはいけない。

いじめは、一面からのみでなく、多方面から見る必要があることを考えさせる記事である。




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以下代表的なものをあげてみました。

いじめやその他の子供のSOS全般に悩む子供や保護者等が、いつでも相談できるよう、教育委員会が夜間・休日を含めて24時間対応可能です。
24時間こどもSOSダイヤル


チャイルドラインは、18歳までの子どものための相談先です。
かかえている思いを誰かに話すことで、少しでも楽になるよう、
気持ちを受けとめます。あなたの思いを大切にしながら、
どうしたらいいかを一緒に考えていきます。
チャイルドライン

親から虐待されている、いじめられている、誰にも言えない悩みを相談してみましょう
子供人権110番

いじめに悩んでいる人は遠慮なく相談してください
いじめから子供を守ろうネットワーク


ヤング・テレホン・コーナーでは、未成年の皆さんが、悩み事や困り事を、いつでも気軽に相談できます。また、未成年に限らず、ご家族や学校の先生など関係者の方々からの相談も受け付けています。
皆さんから寄せられる相談は、非行問題をはじめ、友達関係、不登校、親子間のトラブル、いじめ、犯罪等の被害、児童虐待等、様々です。
困ったその時、相談したいと思い立ったその時に、気軽に相談してください。匿名でもかまいません。
ヤング・テレホン・コーナー(警視庁少年相談室)
電話:03-3580-4970

「イライラして、つい子どもに当たってしまっては後悔を繰り返している」
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あらゆる子供の悩みに対応している機関があげられています。子ども自身がかかえられるところもあります。大学の相談室までのっています。
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