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うたたね日記2019

臨床心理士です。私の趣味やら日々のことについて書いていきたいと思います。

クレヨン療法のその後

今回もクレヨン療法から、クーピ―療法(仮)を考えついた日々のカウンセリングの覚え書きです。

最初に考え出したクレヨン療法の安心感、安全感は、新聞紙の大きさが両手を広げた大きさで、相談者さんがクレヨンで殴り書きをするときに治療者がちょうど相談者さんを受け止めるような形になっているから、相談者さんに安心感を与えられるんだということはやはり本当だなと感じます。あと、描くものが新聞紙の上だということで、相談者さんはやはり自由になれるのだと思います。

クーピ―と画用紙を用いた場合、きれいな白い紙に描くのでやはり自由度は少なくなるようです。新聞紙だと怒りを表現する際にとげとげの線をいくつも描いて新聞紙をビリビリに破ってしまう相談者さんが多いのにスケッチブックだと紙を破る人はほとんどいません。カウンセラーの私が、表現しきれない怒りの線をたしてあげる場合が多く、それで怒りが解消されて楽になるようです。

「今回、新聞紙に較べて小さなスケッチブックを使って、描いている相談者さんに寄り添いながら感じたのは、相談者さんに安心感を与えるのは、当たり前のことですがカウンセラーだということ。カウンセラーの表情であり、姿勢であるということでした。それって当然ですが大切です。」という考えに変わりはないのですが、新聞紙とクレヨンで床に新聞紙を広げて描くと相談者さんは、小学生のような表情ものぞかせます。だからと言ってそれが退行を促進するから危険ということもこれまで一度もなくて、トラウマの回復には有効でした。それが、スケッチブックとクーピ―だとあまり初期から見られなくて、回復の速度は緩やかな印象を持っています。



今回クーピ―ってどういう意味だろうと調べてみました。フランス語のCOUPという単語にYを付けて、クーピ―と耳にやわらかく響くように工夫した造語だそうです。クーピ―ペンシルは、発売当時、全部が芯で消しゴムで消せるという画期的な商品だったそうです。クーピ―を持って描く感覚とクレヨンを持って描く感覚は、非常に異なっていてクレヨンが引き出せてクーピ―が引き出せないものもあると思いますが、クーピ―は相談者さんの違う可能性、表情も引き出してくれているようです。
スケッチブックの白い紙も、どんな作用を相談者さんに引き出すのでしょう?楽しみです。
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