臨床心理士のうたたね日記

臨床心理士です。日々気ままに気がついたこと、関心のあることについて書いています。

痛手の手触り

クレヨン一本を選びだして描く

最初はためらいがちに描く

悲しみの感情

怒りの感情

辛い記憶に伴う感情

痛み


治療者はその線をずっと相談者の気持ちになりながらたどっていくんだよね

「痛手の手触り」って言葉を聞いたことがあるんだけど

相談者の痛手の手触りをクレヨンで描かれた線とともに治療者も感じている感じ


それはひりひりとした感触であったり

いらいらしていたり

時には吐きそうなほど強いどうしようも抑えきれない感情であったりするけど


そうして 相談者の痛手の手触りを感じていくことが

相談者の痛みをともに感じることが

共感だと思う


共感された感情は

ゆるんでほどけて

やわらかく優しいものに少しずつ変わっていく

傷つきは涙とともに描線とともに流れていったり

ほっとしたすっきりとした感情に変わっていく


相談者の中で居場所のなかった感情は

共感されて居場所を見出していく

「痛手の手触り」はそんな途中の治療者の感覚も表現した言葉って

感じがするな



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私のカウンセリングの技法のひとつです
私のカウンセリング

Comment

八咫烏(負傷中)  

クレヨンで描くという行為を通して、その人の内面から洪水のように、色々な記憶や感情が吐き出されてくるのでしょうね。
現実社会のなかで、人間が感じているストレスというのは、想像以上に多く、重たいものだと思います。そして、多くの人がそれを押し殺して生きている。
最初に「ためらいがち」に、といったところに、その深刻さのようなものを感じますね。「本当に吐き出して良いの?」「どうやって吐き出したら良いの?」という風に聞こえるのは私だけでしょうか。

2017/06/08 (Thu) 12:16 | EDIT | REPLY |  

ころこ  

Re: タイトルなし

八咫烏さんコメントありがとうございます。おっしゃる通りで多くの方がこんな気持ち、感情出していいのかな???社会においては出さないのに、出せないのにという思いを抱いていられます。それを安心してカウンセリングという守られた場で出せるようになると相談者さんもどんどん自由になってきますね。

2017/06/08 (Thu) 16:04 | EDIT | REPLY |  

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