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うたたね日記20176

臨床心理士です。私の趣味やら日々のことについて書いていきたいと思います。

B君が生きるということ 3

ひとりであることは、B君にとってそれほど大変なことではなかったが、学業の面で単位が危うくなった。B君の高校までの成績は上位の方であったにも関わらず、おそらくいじめの後遺症であろう、不安、焦り、注意集中困難のため、勉強がはかどらなくなったのだ。

彼は、学生相談を利用した。
成人に達した相談者の中には、学校ではスクールカウンセラーに助けられた、学生相談のカウンセラーに助けられたという話を近頃はよく聞くようになった。反対に、カウンセラーは、ただ自分の話を聴くだけで何の役にも立たなかったという相談者ももちろんいる。それでも臨床心理士が、役に立っている話を聞くのは本当にうれしいものである。だからこそ、次に困ったとき、カウンセリングを利用しようと思ってくれるのだと思う。

B君も学生相談のカウンセラーのサポートを得ながら、カウンセリングにより精神的安定を取り戻し、無事卒業することができた。それと同時にスムーズに大手の企業に就職することもできたのだ。
入社したては、緊張しまくっていたB君も1年たつと仕事に慣れた。B君のことを気にかけてくれた上司もいたため、サポートをえられた。B君は、なかなか素敵な男性であったため、バレンタインには、女子社員から、バレンタインの本命チョコを7つももらうというB君にとっての人生初めてのうれしいサプライズもあった。彼女もできた。

しかしながら、数年後には付きまとう女性が現れたのである。その女性は先輩であるために、B君はNOのサインを非常に出しづらかった。怯えの中で数年我慢したが、注意集中困難も起き始め、彼は仕事を辞めざるを得なかった。
そして、私のところへ相談にきたわけである。

B君の状態から、一番に必要なのは病院につなぐことだと判断した。

面接のときの彼は、後半には安定するのだが、カウンセリング料金を支払うときになると身を切られるような反応をすることを感じた。B君と話しあった結果、彼は、経済的にはなんとかなるのだが、将来の見えなさからお金を使うのは辛いとのことであった。
こころのグリーンルームは、他の臨床心理士の相談室に比べて低料金に設定してあるのだが、それでも彼には、とても精神的にきつかったらしい。
厚生労働省のこころの耳など、無料の公的相談機関もあらかじめ紹介していたが、彼はそれらを利用するのは、気がすすまないようすであった。

そのため、保険診療で、彼に合ったカウンセリングが受けられる病院を紹介した。彼はその病院を受診し、少し安心できたらしい。そこでのカウンセリングも受けられることも決まった。それで、こちらを終了した。

ハラスメントにあった人は、経済的基盤も危ういためか、自分の精神的ケアのために病院は利用しても、カウンセリングを利用するということがあまりないという印象を受ける。病院にかかればそれでよいということで、カウンセリングの必要性がまだみなさんに理解されていないところも大きいと思う。

千葉県では、ドクターの保険診療扱いでカウンセリングを受けられるところも、たくさんとはいえないまでも、あることはある。積極的にカウンセリングを導入して、減薬していきましょうというクリニックも出てきた。
ハラスメント、いじめにあって、心の傷を負った方は、お金はかかってしまうが、カウンセリンングを是非利用してほしい。そして、再び、この世界に安心と幸せがあることを見出してほしい。

そして、こころのグリーンルームを継続的に利用しなくてもかまわないので、経済的状況に合わせて、ご自分のあるいは、お子さんの今後の治療計画を立てるためにも利用していただけたらよいと思う。

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