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うたたね日記2019

臨床心理士です。私の趣味やら日々のことについて書いていきたいと思います。

ネット上のブログで発見した「人身事故を見てASDを起こすかと思われたケース」への臨床心理士としての援助

昨年、お互いが読者となっているブログの方に人身事故の現場跡を見られてショックを受けておられる方がいたのでその対応に苦慮いたしました。その過去記事をまとめなおしてみました。
ASDというのは、急性ストレス反応のことです。


Mさん
30代男性
一人暮らし
詩を作ることやお酒が好き
教育に何等か関わる仕事

以上はネット上の情報のみですので事実であるかどうかは全くわかりません。

このケースで一番苦慮したことは、治療枠のきちんとしていないネット上でカウンセリングは行わないでMさんをどう援助できるかということでした。
そのため、いろいろ考えた末、
①ご本人の了承の元、Hブログ・Fブログの皆さんに呼びかけを行い、皆さんに声かけしてもらう。
②情報を拡散してもらう。
③本人の経過観察と声かけ。
④これまでの経過のまとめと本人が安定した様子について報告発信をいたしました。


以下経過はこのケースに関する私自身のブログ記事を抜粋しながら、まとめてみました。

X月6日
「みなさんへお願いです。」

昨日、人身事故の現場跡を見られて、ショックをかなり受けられている方がいます。
多分おひとり暮らしの方なので気持ちを語る相手がいないと思います。
皆さんが、声掛けしてくださると、気持ちを出すことができてかなり楽になられると思います。
善意の方々、どうぞよろしくお願いします。

こちらのかたです。
(Mさんのリンク先掲載)

この情報を拡散してもらうために
①ブックマークのお願い
20人余りの方の協力
②他のブロガーのアドバイスにより拡散希望
2人の方の協力


X月7日
お知らせ
この記事で紹介させていただいたブロガーの方元気です。
皆さんまだ、しばらく訪問お願いします。
また、いろいろご配慮、ご訪問、応援してくださった方々には改めてお礼させていただきます。ほんとうに有難うございます。

X月8日

一昨日よりみなさんご協力有難うございます。
Mさんの了解を得て、X月5日から今日までのMさんの経過を説明したいと思います。

以下Mさんの記事からの抜粋です。
X月5日①
Accident
今さっき、駅で人身事故の現場跡を見てしまった。
雨の日、暗い空、人身事故

X月5日②

世界が終わりそう?
世界は終わらない
世界が狭く感じたら、世界が嫌になってしまったら、他の世界へ行けばいい
そう思った、なんとなくだけどね

コメント
KOROKO;お久しぶりです。 Mさん、大丈夫ですか?
Mさん;お久しぶりです!! ご心配おかけしてます><
ん~やっぱわかっちゃいますかねぇ・・・ 今日は特に事故の跡を見て                                      ショックが大きくて・・・でも、たぶん大丈夫です^^ って、大丈夫って言ってる人間ほど大丈夫じゃないと言っておいて、心配させようとしつつ、実はその逆を狙うっていうのをしてみて・・・って、ん~自分でもなんかよくわかりませんw
でもたぶん、大丈夫なんじゃないかと思います。
KOROKO;前の記事見ました。人身事故後見られたんですね。すごいショックだと想像します。 感情の麻痺みたいなものが一時あるのでしょうか。その時に不注意など生じやすいのでけがなどされぬようお気をつけください。 時間がたつとショックは多分薄れていくと思います。 もし、そうでなくて、不眠、食欲不振、フラッシュバックなど起きられるようであれば、急性ストレス障害です。その時は早めに教えてください。早めであればあるほどトラウマにならずに治ります。
また、様子聞かせてください。

X月6日
(Mさんの記事)
my heart will be gone
この詩の題を見て、Mさん、心がどこか行っちゃったのか?とあせりました。おそらく、ショックによる放心状態かな?と。

その中で私が考えたのは
ブログ上でカウンセリングは行えないので特定の人が関わった方がいい場合があるが、Mさんの場合は多くの人が関わることが多分合うのではないかと判断し、それで、みなさんにお願いした次第です。


周囲の方が起こした行動
①ブログ記事での私の呼びかけ
②ブロガーの情報拡散
③みなさんのMさんへの訪問、star、ブックマーク、コメントによるサポート


そして
(Mさんの記事)
X月6日
ご心配をおかけしました。

駅に着いたときに既に救急車と消防車が停まっていて、救急隊員の方が運ぶストレッチャーにはブルーのビニールシートが被されていました。
その段階で、もう嫌な予感しかしないのですが、特に駅での入場規制もなく僕は改札を通りホームへと向かいました。階段横のエスカレーターを使い、降りてゆくと、階段下で作業を行う駅員さんとレスキューの人たちの姿が目に入りました。最早急ぐ様子もなく、淡々と後片付けと言った感じで大量の血の処理をされていました。
これはこれで、ショックだったのですが、僕が衝撃を受けたのはその現場を写真に撮る人たちと、お隣平塚で開催されていた七夕祭りへ行くためにたくさんの子供たちがその現場を見ていたことでした。

このエントリにてご心配いただいた皆様への感謝とお詫びとさせていただきたいと思います。本当にありがとうございます。
そして、すごくわかりました。
「一人なんかじゃなかったよね?」

コメント
おはようございます^^ 僕は大丈夫です! 以前と違って、駅で人身事故の知らせを聞くとッキューって感じになりますけど、睡眠もしっかり取れてますし、僕にはみなさんがいてくれるって安心感があります^^ 本当にありがとうございます!

X月7日
(Mさんお得意の詩が書いてありました)
あんなに騒がしておいて、こんなことを書くのはどうかと思ったのですが・・・
ま、これも僕らしいということで^^

今回本当に暖かさを感じて
嬉しくて嬉しくて
昔ね、強さって怒りとか憎しみからの来るのだと思っていた時期があった
でも違うんだね


〇急性ストレス障害についての説明です
(最後の治療の項目だけでも読んでください。皆さんが行ったことです。)
急性ストレス障害では、非常に強いトラウマ体験の直後に短期間、その記憶が容赦なくよみがえります。心的外傷後ストレス障害と似ていますが、トラウマ体験から4週間以内に始まり、2日~4週間で治まるという経過が異なります。
急性ストレス障害の患者は、恐ろしい出来事に直面した経験があります。患者はその出来事を頭の中で繰り返し再体験し、それを思い出させるものを避けようとし、不安が増大します。また、次の症状のうち3つ以上がみられます。
•感覚の麻痺、外界との分離感、感情的反応の欠如
•周囲に対する意識の低下(ぼうっとしているなど)
•ものごとが現実ではないという感覚
•自分が自分ではないという感覚
•トラウマ体験の核心部分について思い出せなくなる
トラウマ体験が強烈であればあるほど、急性ストレス障害になる可能性が高くなります。
治療
トラウマ体験をした状況から離れ、自分の苦しみに理解や共感を示してもらいながら適切なサポートを受け、起きた出来事とそれに対する自分の反応について話す機会が与えられることで、多くの人が急性ストレス障害から回復します。自分の体験を何回か話すことで効果がみられる場合もあります
                                Wikipedia参照
多分、みなさんのお蔭でMさんは、今回のことで心に傷を負うことはないでしょう。そして、今も訪問してくださっている方々、感謝です。



ブログ内だけでなく、社会で困っている人がいたら、昨日のような形で援助の手を差し伸べることができたら、この世の中捨てたもんじゃなくなるのじゃないかなと思いました。
そして、昨日手を差し伸べた方々も援助を得る機会に恵まれるのです。

みなさん本当にありがとうございました。

以上経過とともに発信したブログ記事です。
その後Mさんはずっと安定しておられ、この事件をきっかけに親しくなった方たちとの交流を楽しんでおられました。

今見直してみると私自身があわてていてもしかしたら一人でなんとか対応できたところを皆さんにお願いしてしまったのかなとは思いますが、結果的にMさんにはみなさんの善意が伝わってよかったのだと思います。


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