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うたたね日記2019

臨床心理士です。私の趣味やら日々のことについて書いていきたいと思います。

クレヨン療法の手順2

今回は何らかのこころのわだかまりがあって流す場合です。言葉の表現そのままのワークをします。

①こうして、.ぐるぐると描く場合は、心の傷を描いている場合もあります。最初に手順2で示したように「お薬としてほかの色のクレヨンを塗ってみましょうか?」という確認をしてみてもいいです。それが何か合わないと言われた場合、心の中でほぐされないわだかまり、こだわり、つきまとって仕方がない感情や思考が表現されている場合があります。今日も私が代わりに描いてみました。
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②お薬として他の色のクレヨンを塗るのが合わないなら、「お水のようなもので(色で)流してみましょうか?」と提案してみます。実際に2、3本ぐるっと描いて外に流すような線を描くと「合ってる、合ってる」という反応が返ってきた場合がこうなります。これを丁寧に繰り返します。
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こうして描いた直後に頭の重さがとれたり、胸の痛みがとれたり、トラウマになったことがはるか遠くになります。所要時間は、15分から、20分です。治療者側はケアの線を入れていく作業は、筆圧や方向も考えながら相談者に相談しながら行います。外から見たら単純な作業にも見えますが、相談者さんからすると治療者にものすごく自分の心の世界を深いところから理解してもらえた、受容されたという感覚になります。



※このクレヨン療法は、私のオリジナルなものなので、リンクする場合、紹介してくださる場合はご連絡ください。

全体の流れはこちらです。
私のトラウマ療法―クレヨン療法

クレヨン療法の手順

まずは、新聞紙とクレヨンを用意します。新聞紙は、筆圧で破れていいように3,4枚重ねます。クレヨンは12色用意します。

一例あげてみます。怒りの表現についてです。描かれたものがわかりやすいように私が白紙に相談者さんによく表れるパターンを代わりに描いてワークした形を写真にしてみました。

①相談者さんが描くものです。何らかのトラウマをイメージしてもらい、それを感じる身体部位に手を当てて、描いてもらいます。目を閉じて描くこともあります。
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②カウンセラー側のケアです。黒を選び、とげとげの線をたくさん描いたことから、怒りを表現したいのだなということが理解できます。怒りに共感しながら、相談者さんの怒りの表現しきれていない部分を描いてみます。この描き方が相談者さんの気持ちに合っているかどうか確認します。合っていると言われたら、「もっとどこを描いてほしいか」聞きます。そうすると、「ここら辺をもっと」「この隙間を」と答えます。線を伸ばす方向も合っているかどうか聞きます。そうすると、「それでいい」「こっちはこの方向へ」と言ってくれるので線を足していきます。
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③次に描いたものをどうしたいか聞きます。「そのままでもいいし、手でちぎってもいいし、はさみで切ってもいいよ」と提示してみます。その中で相談者さんは、自分の気持ちに合うやり方を選んで行います。今回は、はさみで切るワークをやってみました。
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怒りの表現は相談者さんはこのような描き方が多く、それに対するカウンセラー側のケアの仕方はこのように大体パターンになっています。

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クレヨン療法のその後

今回もクレヨン療法から、クーピ―療法(仮)を考えついた日々のカウンセリングの覚え書きです。

最初に考え出したクレヨン療法の安心感、安全感は、新聞紙の大きさが両手を広げた大きさで、相談者さんがクレヨンで殴り書きをするときに治療者がちょうど相談者さんを受け止めるような形になっているから、相談者さんに安心感を与えられるんだということはやはり本当だなと感じます。あと、描くものが新聞紙の上だということで、相談者さんはやはり自由になれるのだと思います。

クーピ―と画用紙を用いた場合、きれいな白い紙に描くのでやはり自由度は少なくなるようです。新聞紙だと怒りを表現する際にとげとげの線をいくつも描いて新聞紙をビリビリに破ってしまう相談者さんが多いのにスケッチブックだと紙を破る人はほとんどいません。カウンセラーの私が、表現しきれない怒りの線をたしてあげる場合が多く、それで怒りが解消されて楽になるようです。

「今回、新聞紙に較べて小さなスケッチブックを使って、描いている相談者さんに寄り添いながら感じたのは、相談者さんに安心感を与えるのは、当たり前のことですがカウンセラーだということ。カウンセラーの表情であり、姿勢であるということでした。それって当然ですが大切です。」という考えに変わりはないのですが、新聞紙とクレヨンで床に新聞紙を広げて描くと相談者さんは、小学生のような表情ものぞかせます。だからと言ってそれが退行を促進するから危険ということもこれまで一度もなくて、トラウマの回復には有効でした。それが、スケッチブックとクーピ―だとあまり初期から見られなくて、回復の速度は緩やかな印象を持っています。



今回クーピ―ってどういう意味だろうと調べてみました。フランス語のCOUPという単語にYを付けて、クーピ―と耳にやわらかく響くように工夫した造語だそうです。クーピ―ペンシルは、発売当時、全部が芯で消しゴムで消せるという画期的な商品だったそうです。クーピ―を持って描く感覚とクレヨンを持って描く感覚は、非常に異なっていてクレヨンが引き出せてクーピ―が引き出せないものもあると思いますが、クーピ―は相談者さんの違う可能性、表情も引き出してくれているようです。
スケッチブックの白い紙も、どんな作用を相談者さんに引き出すのでしょう?楽しみです。
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言葉と言葉の間

これは、私自身のカウンセリングの中で思うことです。他のカウンセリングには当てはまらないこともあるでしょう。あくまで、私のカウンセリングの中で感じることとして。

相談者さんたちは、はじめて来談された時、涙をこぼしながらもきちんと話さなきゃ、整理して話さなければと思っている。だから、会話に間があると「すみません」。何を話すか忘れると「すみません」と言う。カウンセリングできちんと話せないことを申し訳ないと思う必要はない。相談者さんの言葉と言葉の間のしばらくの沈黙の時、言葉の情報では伝わらないものが、たくさん伝わってくる。本当は言葉で話している時も言語でないメッセージが伝わってきているのだけれど、それが、より明確になる。表情、顔色、姿勢、視線、目の表情、身体の痛みー胸が痛いやら、頭がぼーっとしているとか、胃が熱くて痛いとか、背中が痛いとかこちらの身体にも伝わってくる。そんなに強いものではないが...だから、無理して言葉に全てしようとしなくてかまわない。なかには、何にも話したくないから全部、超能力で当ててくださいっていう人も時々いるけど、それは、そんな力ないから無理だけどね・・・笑
みんなまとめてきちんと話さなきゃと思っているけど、そんなことする必要何もない。こちらが知りたければ、質問するし、答えたくなければ答えたくないと言えばいい。相談者さんたちが沈黙の中で私に教えてくれることはすごく多くて、時に私は言語の情報にまぎらわされない様々なメッセージが伝わってくる沈黙の時が好き。だから、カウンセリングだから、無理してきちんと話そう、まとめようとしなくていい。




相談者さんは、自分のことを、思いを表現がスムーズにできないといけない、カウンセラーに悪いと思ってしまうことがほとんどです。だから、最初から、そんなに生真面目に考えて来談されなくていいのです。わからないときはこちらから、質問します。答えたくないことは、答えたくないと言えばいいんです。気持ちを少し楽にもって、カウンセリングにトライしてみましょう。

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